『超人X』3巻のあらすじをネタバレ込みで徹底解説!

超人X

『超人X』は、『東京喰種』で人気を博した石田スイ先生が描く最新作です。
第3巻では、キーパー見習いとして成長するエリィと、自分の進む道に迷うトキオの対比が鮮やかに描かれます。

切り絵の超人による衝撃の誘拐事件、仲間を救うために命を懸けるアズマの決断、そして暴走寸前の完全獣化トキオ。物語は一気に緊迫の局面へ。

さらに、正体不明の覆面の超人の乱入と「トキオ、僕と戦え」という衝撃の一言が、読者を混乱と興奮の渦に巻き込みます。

本記事では、『超人X』第3巻のあらすじ見どころをネタバレありで徹底解説。

読み終えたあと、きっと再びページをめくりたくなるほどの熱量をお届けします!

超人X 3巻のあらすじは?

引用:石田スイ X投稿より

物語は、第2巻のラストでエリィが放った「悪いやつ、とっちめんだ!」の一言から再び動き出します。

キーパー見習いエリィとトキオの葛藤

舞台はヤマトモリ。
悪しき超人から人々を守るキーパーたちが日々活動する拠点です。
エリィはそこでキーパー見習いとして学び、授業と訓練をこなしながら成長していきます。

一方、トキオは自分の進む道を決められずにいました。
エリィが着実に前へ進む姿を見て、置いていかれるような焦りを感じてしまいます。

エリィに「一緒に訓練しないか?」と誘われても、自信のなさから踏み切れず、アズマとの会話でも迷いを口にします。

放課後、トキオは帰り道にモモマと遭遇します。

モモマはこのあとエリィとデパートへ行く予定で、エリィの案内役を引き受けていました。
待ち時間、トキオは「学校と仕事を両立するのって大変じゃないですか?」と尋ね、「自分も何かした方が良いのかな」とつぶやきます。

悩むトキオに対し、モモマはこう励まします。

黒原君には黒原君の道があるから…
でももし力を役立てたいって思うなら
キミはきっといいキーパーになれると思う

超人X3巻第17話より引用

詳しく聞こうとした矢先、籠村からの応援要請が入り、モモマは現場へ急行。
代わりにトキオがエリィをデパートへ案内することになりました。

切り紙の追跡とナリの取り調べ

出典元:ピクシブ タイトル「超人X+JJ LOG」作者:ゆりぺん様より引用

その頃、切り絵の超人ウメザワリリカとリカルド・テラーが動き出します。
ウメザワは切り紙の犬型式神を操り、匂いを頼りにトキオの生活圏を探っていました

また、ヤマトモリ2階では蛇の超人ナリが事情聴取を受けますが、有用な情報を一切口にしません。
正誤判定の超人・紀伊良せい子も苦戦し、佐藤一郎が聴取を交代。

佐藤は、自身の脳内イメージを伝えられる超人です。能力「小楽園の餐宴(サイコ・シエアー)」を使い、ナリにこう告げます。

いまから僕は、
「君のからだの穴という穴に産みつけられた無数の蝿の卵が一様にふ卵し、
大量のウジが君のからだをはいまわりむさぼり食うイメージ」をする

超人X3巻第17話より引用

読者には見せられない想像を絶する映像がナリの脳裏に流れ込みます。
それでもナリは失神しながらも情報を吐かず、勾留期間は延長されることになりました。

切り絵の超人迫る、トキオ誘拐事件

引用:とまと様 X投稿より

デパートで買い物をしていたトキオとエリィのもとに、「ビリィ!!」という超人反応が走ります。姿を現したのは梱包の超人。

トキオは、モモマに褒められる自分を想像し、良いところを見せようと「俺がやる」と戦いに挑みます。

しかし、わずか数秒で体を梱包され、身動きが取れなくなってしまいました。

そのとき、エリィは師・星サンダークからの教えを思い出します。

物事にはかならず「ちょうどいいバランス」がある。常に全力をつかう必要はない

超人X3巻第17話より引用

人差し指から煙の力を放ち、梱包超人のお尻に火をつけるエリィ。
気づいた時にはもう遅く、「燃えろ」と言い放ち、見事に撃退します。

帰りの電車の中、トキオは「エリィは力の使い方がうまいな」と感心しつつ、アズマに言われた「エリィに置いていかれるぞ」という言葉を思い出します。

「帰ったら筋トレでもしようかな」と、自分の不甲斐なさをかみしめるのでした。

電車から降りると、町は「火鎮女祭」の真っ最中で活気にあふれていました。

そんな中、エリィがトキオに「なんかついてるぞ」と声をかけます。
振り返ると、白い犬の切り紙がトキオにまとわりついていました。

次の瞬間、鋭いナイフがトキオの顔を狙い、突き刺さります。衝撃で階段から落下するトキオ。

助けようとするエリィの前に現れたのは、切り絵の超人・ウメザワリリカ。

エリィは奮闘しながらトキオを逃がそうとしますが、戦いのさなかトキオが目を覚まし、完全獣化して共に応戦します。

しかし、ウメザワの力は圧倒的で、トキオは「これ勝てないやつだ」と直感します。

エリィを連れて逃げようとするものの、攻撃を受けて完全獣化が解けてしまい、ついに鎖で捕らえられます。
そのままトキオはウメザワの能力で紙に変えられ、奪われてしまうのでした。

アズマの決断と友を救う覚悟

出典元:ピクシブ タイトル「Azuma」作者:SenEto様より引用

ウメザワに蹴り飛ばされ、駅のホームへと吹き飛ばされたエリィは、そこでアズマと出会います。

その頃、ウメザワはリカルドの待つ拠点へ戻り、紙に変えたトキオを預けて立ち去ります。

エリィは急いでヤマトモリへ連絡し、トキオが連れ去られたことを報告しますが、佐藤一郎から「籠村たちがくるまで待機」と指示が出ます。

その時、アズマが電話を奪い取り、力になりたいと訴えます。

僕はただの人間ですけど…力になりたいんでー…

超人X3巻第18話より引用

しかし佐藤に「ただの人間は足手まといだ」と突き放され、エリィにも「何かあったら、トキオが悲しむ」と諭されます。

いつものクセで、でしゃばった

超人X3巻第18話より引用

アズマは、自嘲するのでした。

やがて籠村が到着し、佐藤が尋問していたナリからウメザワの居場所が判明します。

その場所は南市の「オニール」。
偵察役に選ばれたエリィは、煙の力で空を飛び、敵の様子を確認します。

その物陰には、偶然にも居場所を知ったアズマの姿もありました。

アズマは単独で「オニール」へ向かいます。
道中、幼いころ父と歩いた廃線跡での記憶がよみがえります。

行き先のない線路を進みながら、父に言われた「ついておいで」の言葉、そして「自分が選ぼうとしている道は正しいのか」という問いが胸に残っていました。

友達のために命を賭けられる自分でありたい」そう心に決めたアズマは、モーテルへ入り、ウメザワに告げます。

僕の友達を返してほしい

超人X3巻第19話より引用

果敢に攻撃を仕掛け、顔面へのキックを放つも、ウメザワにはまったく効きません。
逆に腹を殴られ、耳を切り落とされてしまいます。

しかし顔を蹴られたことでウメザワの怒りに火が付きます。

そういや顔蹴ったよな?

超人X3巻第19話より引用

呟くや否や、超人の力でアズマの体を容赦なく切り裂くのでした。

オニールでの死闘、暴走寸前のトキオ

出典元:ピクシブ タイトル「」作者:フウガ様より引用

顔面を蹴られたことで、ウメザワの怒りが一気に爆発しました。
その瞬間、「ビリィ!!」鋭い超人反応が空気を震わせます。

リカルドはその気配を察知し、「動くんじゃねぇぞ」とトキオに吐き捨てると、ウメザワのもとへ足早に向かっていきました。

しかし、縄で縛られていたトキオは、その隙を見逃しません。
完全獣化と言い放ち、縄から脱出します。

屋上からこっそり降りようとしたものの、手が滑り地面へと落下。
その衝撃の中で、鼻腔を刺すような鉄の匂いが漂ってきます。

血の匂い‥‥

それは、過去の記憶をも呼び起こす濃厚な臭気でした。

匂いをたどって進んだ先で、トキオが目にしたのは、会話を交わすウメザワとリカルド。

そしてその傍らには、上半身と下半身が切り離されたアズマの姿がありました。

ちがう…ちがう…似てない…うん…帰ろう

超人X3巻第20話より引用

必死に否定しながらも、もう一度見たとき、間違いなくアズマの顔がそこにありました。

理性は完全に吹き飛び、混濁状態
暴走寸前のトキオがウメザワに襲いかかります。

ウメザワはその剛腕を受け止め、攻撃を仕掛けますが相性の悪さを悟ります。
焦りの色を浮かべたその表情に、リカルドが即座に反応。

超人の力でトキオの暴走を強引に食い止めます。
やがて、トキオの意識は途切れ、その場に崩れ落ちるのでした。

覆面の超人の衝撃「トキオ、僕と戦え」

出典元:ピクシブ タイトル「Azuma Higashi, Moon Beast」作者:takke^terro様より引用

そんな矢先、籠村が到着するまで待機する約束を破り、エリィも戦場へ加わります。

その刹那、謎の覆面の超人が登場。月明かりを背に、全身を覆うマスク、長いマスクが風になびきます。

「どうする、ウメちゃん」とリカルドが尋ねた次の瞬間、リカルドの首が吹き飛びます。
攻撃の矛先はすぐにウメザワへと移り、鋭い蹴りがウメザワの胸を正確に貫きます。

あまりの速さに、誰一人としてその動きを捉えることはできません。

お前…もしかして…東(アズマ)か…?

超人X3巻第21話より引用

と尋ねるエリィ。

しかし返ってきたのは言葉ではなく、腹を貫く鋭い一撃。
腹を深々と貫かれたエリィの体は宙に浮き、拳に串刺しにされたまま悶え苦しむ。

その光景に気づいたトキオは怒りのまま覆面の超人へ攻撃を仕掛けますが、わずか一撃のキックで壁に吹き飛ばされます。

やがて籠村とモモマも駆けつけ、二人がかりで攻撃を繰り出す。
しかし、二人とも一瞬で倒されてしまう。

荒れ果てた現場で、トキオは覆面の正体がアズマなのか疑います。

アズマが見境なく、こんなことをするはずがない」と心の中で否定しますが、その考えを断ち切るように覆面の超人は口を開きます。

トキオ、僕と戦え

超人X3巻第21話より引用

「なんで…?」トキオの瞳からは、涙がこぼれます。
友か、敵か、そしてその真意は。物語は新たな局面へ突入します。

目次へ戻る

超人X3巻の考察!ネタバレ解説あり

出典元:ピクシブ タイトル「超人Xの絵まとめ」作者:Etain様より引用

『超人X』第3巻では、ついにアヅマの超人としての力が覚醒。これまでトキオの影に隠れていたアズマが、物語の中心へと歩み出す瞬間です。

今回は、その覚醒シーンに秘められた意味や、アヅマというキャラクターに仕込まれた伏線を徹底考察。
名前の由来や象徴的な描写から見えてくる「未来の展開予想」まで、ネタバレを含めて詳しく解説します。

目次へ戻る

東アヅマの名前に隠された伏線

「東」の名字は、太陽が昇る方角を意味し、「始まり」「目覚め」「再生」の象徴です。
このキーワード、『超人X』では「戦争の超人」クイームと深い関わりがあります。
となれば、アヅマが今後クイームとして生まれ変わる可能性はかなり高いと考えられます。

もしそうなれば、ゾラ(ソラ・シルハ)の徴を受け取ったトキオが、暴走するアヅマを止める展開が待っているかもしれません。

※クイームは「戦争の超人」として恐れられた人物。ソラ・シルハ(現ゾラ)はヤマトモリを創設し、クイームを倒して世界を救った英雄です。

その構図は、まるで『NARUTO』のナルトとサスケの最終決戦のように、友情と対立が交錯するクライマックスになりそうです。

アヅマ=分身を示す名前

さらに、「アヅマ」の読みには「吾妻(あづま)=我が妻」という意味もあります。
ここから、分身もう一人の自分という解釈も可能です。

その伏線を思わせるのが、第3巻19話でのハイエナとの出会い。
トキオ救出の道中、海を目指すハイエナと出会ったアヅマは、第4巻24話でトキオとの戦いを終えた後、海辺で命を落としたその姿を目にします。
亡骸に群がる鳥(おそらくハゲタカ)を見て「やめろ!」と叫び、抱きしめて号泣するアヅマ。
その姿は、まるでハイエナを自分と重ねているようです。

引用:超人X 4巻24話より

ここを深読みすると、次の構図が浮かび上がります。

  • ハゲタカトキオ
  • ハイエナアヅマ

超人化して先を行くトキオに置いていかれた感覚。
第1巻から続くアヅマの劣等感が、敗北の中で露わになり、自分自身を抱きしめるような象徴的シーンになっています。

まとめ|超人Xは読むべき?3巻の評価と感想

出典元:ピクシブ タイトル「アヅマ」作者:藤原 颯様より引用

この記事では下記について解説しました。

第3巻では、エリィとトキオの対比を軸に、友情・葛藤・覚醒が入り混じる緊迫の展開が描かれます。
切り絵の超人による誘拐事件、アズマの命懸けの救出行動、そしてトキオとアズマの衝撃的な対峙

考察では、アズマの名前に込められた「始まり「再生」や「分身」という伏線。
今後の物語でクイームとの関係やトキオとの宿命的な対決が示唆されます。
ハイエナとの象徴的なエピソードも、アズマの内面や劣等感を深く掘り下げる重要な場面です。

『超人X』第3巻は、アクションの迫力だけでなく、登場人物たちの心理描写と伏線の巧妙さが際立った一冊。

友情と対立が交錯する物語に引き込まれ、次巻への期待が高まること間違いなしの内容です!!

超人X
X(旧Twitter)で東京喰種がもっと好きになる発信してます。Xで一緒に語りましょう🔥ぜひフォローをよろしくお願いします。
teruteruをフォローする
タイトルとURLをコピーしました